「愛猫がトイレに何度も行くのに出ていない」「おしっこに血が混じっている」。こうした症状に気づいたら、下部尿路疾患(FLUTD)の可能性を疑ってください。
猫は泌尿器系のトラブルが非常に多い動物です。特にオス猫は尿道が細いため、詰まると命に関わることもあります。そしてFLUTDの予防・管理には、毎日のフード選びが極めて重要な役割を果たします。
この記事では、下部尿路ケアに特化したキャットフードの選び方と、おすすめの商品8選を詳しく紹介していきます。愛猫の泌尿器の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。
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下部尿路疾患(FLUTD)って何?
FLUTDは「Feline Lower Urinary Tract Disease」の略で、猫の膀胱や尿道に起こるトラブルの総称です。具体的には以下のような病気が含まれます。
- ストルバイト結石:尿がアルカリ性に傾くとできやすい結石で、フードで溶かせることが多いです
- シュウ酸カルシウム結石:尿が酸性に傾きすぎるとできやすく、フードでは溶かせないため手術が必要になることもあります
- 特発性膀胱炎:原因不明の膀胱炎で、ストレスが関係していると考えられています
- 尿道閉塞:結石や炎症物質が尿道に詰まる緊急事態で、特にオス猫に多く発生します
猫の約1~2%がFLUTDを経験するというデータがあり、決して珍しい病気ではありません。だからこそ、日頃からフードで予防することが大切なのです。

下部尿路ケア用フードの選び方
1. 尿pHを弱酸性(6.0~6.5)に維持できること
ストルバイト結石はアルカリ性の尿で形成されやすく、シュウ酸カルシウム結石は酸性すぎる尿で形成されやすいという特徴があります。つまり、ちょうど真ん中あたりの弱酸性(pH6.0~6.5)に保つのがベストです。下部尿路ケア用フードの多くは、このpH管理が設計に組み込まれています。
2. ミネラルバランスが適切であること
マグネシウム・リン・カルシウムの過剰摂取は結石の原因になります。特にマグネシウムはストルバイト結石の主成分です。下部尿路ケア用フードは、これらのミネラルを制限しつつ必要量はしっかり確保するバランスで設計されています。
3. 水分摂取を促す工夫があること
猫はもともとあまり水を飲まない動物です。しかし尿路疾患の予防には水分摂取が非常に重要です。ウェットフードを併用したり、水分を多く含むフードを選んだりすることで、尿が濃縮されるのを防ぐことができます。
4. 適切なタンパク質量であること
タンパク質の過剰摂取は尿中のミネラル濃度を上昇させる可能性があります。一方で少なすぎると猫の健康に悪影響を及ぼします。適度な量の良質なタンパク質が配合されているフードを選びましょう。
下部尿路ケア用キャットフードおすすめ8選
1. ロイヤルカナン ユリナリーケア
下部尿路ケアの定番中の定番です。ミネラルバランスを調整し、健康的な尿量の維持をサポートしてくれます。療法食ではないため獣医師の処方なしで購入できる手軽さも魅力です。味の評判も良く、食いつきで困ることは少ないでしょう。
特徴:ミネラルバランス調整、弱酸性尿維持
2. ヒルズ サイエンス・ダイエット 尿路の健康維持
ストルバイト結石の形成リスクに配慮した総合栄養食です。マグネシウムの量を適正にコントロールし、尿pHを管理しています。ヒルズの臨床栄養学に基づく設計で信頼性は抜群です。チキン味とまぐろ味が展開されています。
特徴:マグネシウム管理、臨床栄養学ベース
3. ピュリナワン 下部尿路の健康維持
コスパ最強の下部尿路ケアフードです。低マグネシウム設計でストルバイト結石に配慮しつつ、非常にお手頃な価格設定です。毎日のケアとして継続しやすいのが最大の魅力で、スーパーやドラッグストアでも購入できるアクセスの良さもポイントです。
特徴:低マグネシウム、高コスパ、入手しやすい

4. メディファス 下部尿路の健康維持
日本の猫のために開発された国産フードです。麻布大学獣医学部との共同研究で、下部尿路の健康維持に配慮したミネラルバランスを実現しています。年齢別にラインナップが用意されているため、ライフステージに合わせて選べるのが特徴です。
特徴:国産、年齢別ラインナップ、大学との共同研究
5. 銀のスプーン 下部尿路の健康維持用
食いつきの良さで定評のある銀のスプーンの尿路ケアラインです。まぐろ・かつお・白身魚などバリエーション豊富で、飽きっぽい猫にも対応しています。価格もお手頃で日常使いに最適です。
特徴:高嗜好性、豊富なバリエーション、お手頃価格
6. アイムス 下部尿路とお口の健康維持
下部尿路ケアと歯の健康を同時にサポートする一石二鳥のフードです。低マグネシウム設計に加え、噛むことで歯垢の蓄積を抑制する粒設計が特徴です。チキン味でバランスの取れた栄養設計となっています。
特徴:下部尿路+デンタルケア、低マグネシウム
7. ヒルズ プリスクリプション・ダイエット c/d マルチケア
獣医師の処方が必要な療法食です。ストルバイト結石の溶解と再発防止に特化した設計で、すでに結石ができてしまった猫や再発リスクの高い猫に適しています。ドライ・ウェットの両方が展開されており、水分摂取量の調整もしやすくなっています。
特徴:療法食、結石溶解・再発防止、ドライ&ウェット
8. ロイヤルカナン ユリナリーS/O
こちらも獣医師処方の療法食です。ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石の両方に配慮した設計が特徴で、尿量を増やして結石の形成を抑制するRSS(相対過飽和度)管理技術を採用しています。再発予防にも効果的です。
特徴:療法食、両タイプの結石に対応、RSS管理
7位と8位は獣医師の処方が必要な療法食です。自己判断で使用せず、必ず獣医師に相談の上で導入してください。1~6位の総合栄養食タイプとは成分設計がまったく異なります。
フード以外にもできる下部尿路ケア
水分摂取量を増やす工夫
フード選びと同じくらい重要なのが、水分摂取量の確保です。具体的には以下の方法が効果的です。
- ウェットフードを1日1食は取り入れる
- 水飲み場を家の複数箇所に設置する
- 流れる水が好きな猫には自動給水器を導入する
- ドライフードにぬるま湯を少し足してみる
- 水の温度やお皿の素材を変えてみる
自動給水器を導入すると、飲水量が目に見えて増えるケースが多く報告されています。猫は流れる水を好む傾向がありますので、試してみる価値は十分にあります。
トイレ環境を清潔に保つ
トイレが汚いと猫は排尿を我慢します。すると尿が濃縮され、結石リスクが上昇するという悪循環に陥ります。最低でも1日1回は掃除して、トイレの数は「猫の数+1」を確保するのが理想です。
ストレスを減らす
特発性膀胱炎はストレスが大きな原因と考えられています。引っ越し・模様替え・同居猫との関係・来客など、猫にとってのストレス要因を把握し、軽減する工夫も大切です。隠れ場所やキャットタワーなど、猫が安心できるスペースを確保してあげてください。

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こんな症状が出たらすぐ病院へ!
以下の症状が見られた場合は、フードでの対応ではなく、すぐに動物病院を受診してください。
- 何度もトイレに行くがおしっこが出ない
- トイレ以外の場所でおしっこをする
- おしっこに血が混じっている
- おしっこの時に鳴く・痛そうにしている
- お腹が張っている・触ると痛がる
- 元気がない・食欲がない・嘔吐がある
特にオス猫で「まったくおしっこが出ない」状態は尿道閉塞の可能性があり、24~48時間放置すると命に関わる緊急事態です。夜間であっても救急対応の動物病院に連絡してください。
まとめ:日頃のフード選びが最大の予防策
下部尿路疾患は一度なると再発しやすいのが厄介な点です。だからこそ、日頃からのフード管理と水分摂取が最大の予防策となります。
まだ症状が出ていない段階であれば、今回紹介した総合栄養食タイプのケアフードで予防を。すでに獣医師から指摘を受けている場合は、療法食の導入を相談してみてください。愛猫の健康な泌尿器系は、毎日のごはんから守ることができます。
参考リンク:
※記事執筆時点の情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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