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犬のてんかんとは?知っておきたい基本知識
犬のてんかんは、脳の神経細胞が異常な電気的活動を起こすことで繰り返し発作が起きる病気のこと。犬の神経疾患の中でも比較的多く見られ、100頭に1〜2頭程度の犬がてんかんを持っているとされているんだ。
てんかんは「怖い病気」というイメージがあるかもしれないけれど、適切な治療を続ければ多くの犬で発作をコントロールでき、日常生活を送ることができるよ。この記事では、てんかんの症状、原因、治療法、費用、そして発作が起きた時の対処法まで詳しく解説していくね。

犬のてんかんの種類
特発性てんかん
脳に目に見える異常が見つからないのに発作が起きるタイプで、犬のてんかんの中でも多いのがこの特発性てんかん。遺伝的な要因が関与していると考えられており、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、ビーグル、シェパード、ボーダー・コリーなどの犬種で発症率が高いとされている。発症年齢は6カ月〜6歳ごろが多いんだ。
構造的(症候性)てんかん
脳腫瘍、脳炎、水頭症、脳血管障害、頭部の外傷など、脳に何らかの構造的な異常があって発作が起きるタイプ。原因となっている脳の病気を特定して治療することが重要になるよ。
てんかん発作の症状
犬のてんかん発作には大きく分けて2つのタイプがあるんだ。
全般性発作(大発作)
犬のてんかんで最も多く見られるタイプ。突然意識を失い、体が硬直したり、四肢をバタバタと痙攣させたりする。発作中に失禁やよだれが見られることも多い。多くは数秒〜数分程度で治まるよ。
焦点性発作(部分発作)
体の一部にだけ症状が現れるタイプ。顔面のピクピクとした震え、片方の前足だけの痙攣、口をパクパクさせる(フライバイティング)、一点を見つめて動かなくなる、ハエを追いかけるように空中を噛むなどの行動が見られる。意識がある場合もあるよ。焦点性発作から全般性発作に移行することもあるんだ。
発作の前後に見られることがある行動:
- 発作前(前兆):落ち着きがなくなる、飼い主にまとわりつく、隠れる
- 発作後:ぼんやりする、ふらつく、一時的に目が見えにくくなる、異常な食欲
発作が起きた時の正しい対処法
愛犬が発作を起こした時は、飼い主もパニックになりがちだけど、まず飼い主自身が落ち着くことが大切だよ。
発作中にやるべきこと
- 危険物を遠ざける:犬の周囲にある家具の角やテーブルなど、ぶつかって怪我をしそうなものを移動させる
- 静かに見守る:犬の体を無理に押さえつけたり、口の中に手を入れたりしない(噛まれる危険がある)
- 時間を計る:発作が始まった時間と終わった時間を記録する
- 動画を撮る:スマホで発作の様子を動画撮影しておくと、獣医師の診断に非常に役立つ
とはいえ、発作は飼い主が留守のときに起きることもある。部屋にペットカメラを置いておけば、あとから様子を確認したり録画を獣医師に見せたりできるよ。
すぐに動物病院に連絡すべきケース:
- 発作が5分以上続いている(てんかん重積状態の可能性)
- 1日に2回以上の発作が起きた(群発発作の可能性)
- 発作後30分以上たっても意識が戻らない
- 初めての発作

てんかんの検査と診断
動物病院では、てんかんの診断のために以下のような検査が行われるよ。
- 神経学的検査:反射や歩行のチェック
- 血液検査:内臓の異常(低血糖、肝疾患など)が発作の原因でないか確認
- MRI検査:脳の構造的異常(腫瘍、炎症など)の有無を確認
- 脳脊髄液検査:脳炎などの炎症性疾患の有無を確認
- 脳波検査:脳の電気活動を記録(実施できる施設は限られる)
MRI検査は全身麻酔が必要で、専門の設備がある病院でしか受けられない。費用は検査だけで5万〜10万円程度かかることが多いんだ。ただし、特発性てんかんの場合はMRIで異常が見つからないことが特徴だよ。
てんかんの治療法
抗てんかん薬による内科治療が基本
てんかんの治療は、抗てんかん薬を毎日服用して発作の頻度と重症度を抑えることが基本。完全に発作をなくすことを目指すのではなく、発作を減らして生活の質を維持することが治療の目標なんだ。
日本で犬のてんかん治療に使われる主な抗てんかん薬は以下のとおり。
| 薬剤名 | 特徴 |
|---|---|
| ゾニサミド | 日本で犬用に承認されており、第一選択薬として多く使われる。副作用が比較的少ないのがメリット |
| フェノバルビタール | 古くから使われている実績のある薬。効果は高いが、肝臓への負担があるため定期的な血液検査が必要 |
| 臭化カリウム | フェノバルビタールとの併用で使われることが多い。腎臓から排出されるため肝臓への負担が少ない |
| レベチラセタム | 従来の薬と作用メカニズムが異なり、他の薬で効果不十分な場合の追加薬として使われることがある |
治療で大切なこと
- 薬を勝手にやめない(急な中断は発作を悪化させる危険がある)
- 獣医師の指示どおりに投薬する(時間と量を守る)
- 定期的な血液検査で薬の血中濃度や肝臓の数値をチェックする
- 発作の記録(日付、時間、発作の長さ、種類)をつけて獣医師に報告する
毎日の投薬は「あげたかどうか」があいまいになりがち。曜日ごとに仕切られたピルケースに1週間分を入れておくと、飲ませ忘れや二重投与に気づきやすくなるよ。
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てんかん治療にかかる費用の目安
てんかんは長期的な治療が必要な病気なので、費用面も気になるところ。おおまかな目安は以下のとおりだよ。
- 毎月の薬代+通院費:月5,000〜20,000円程度(犬の体重・薬の種類・検査頻度で変動)
- 血液検査(定期):1回5,000〜15,000円程度
- MRI検査(必要な場合):50,000〜100,000円程度(全身麻酔費含む)
- 緊急入院(重積状態など):数万円〜十数万円
ペット保険に加入している場合、てんかんは多くの保険で補償対象となっているよ。ただし、加入前に発症していた場合は補償対象外になることが多いので、できるだけ若いうちに保険に加入しておくのが安心だね。

日常生活で気をつけること
- 発作の引き金になりやすい過度な興奮やストレスを避ける
- 規則正しい生活リズムを維持する
- 薬の飲み忘れを防ぐためにアラームを設定する
- 高い場所や水辺での一人歩きは避ける(発作時の事故防止)
- 同居犬がいる場合、発作中に攻撃されないよう配慮する
愛犬がよく過ごす場所がフローリングなら、ジョイントマットを敷いておくのもおすすめ。滑りにくくなるうえ、家具の角に近づけない配置も作りやすくなるよ。
よくある質問(Q&A)
Q. てんかんの犬は散歩してもいい?
発作がコントロールされていれば、通常の散歩は問題ない。ただし、炎天下の激しい運動や過度の興奮は発作の引き金になることがあるので、無理のない範囲で楽しもう。
Q. てんかんは治る病気?
特発性てんかんは現時点では完治が難しく、基本的に生涯にわたる投薬管理が必要。ただし、適切な治療で発作の頻度を大きく減らし、生活の質を保つことはできるよ。構造的てんかんの場合は、原因となる病気を治療できれば発作がなくなるケースもあるんだ。
てんかんと似ている症状の見分け方
犬が痙攣したり倒れたりした時、てんかん以外にも原因が考えられることがある。よく似た症状との違いを知っておこう。
低血糖による痙攣
子犬や小型犬に多い低血糖は、ぐったりする、震える、痙攣するなどてんかん発作と似た症状が出ることがある。空腹時や激しい運動後に起きやすく、糖分を補給すると回復するのがてんかんとの違いだよ。
失神(心原性)
心臓病が原因で脳への血流が一時的に途絶えると、意識を失って倒れることがある。てんかん発作との違いは、失神は通常数秒〜十数秒と短く、手足の痙攣を伴わないことが多い点。ただし、鑑別が難しいケースもあるから、動画を撮って獣医師に見せるのがベストだね。
中毒による痙攣
チョコレートやキシリトール、殺虫剤や除草剤などの中毒でも痙攣が起きることがある。中毒の場合は発作以外にも嘔吐、下痢、よだれなどの症状を伴うことが多いんだ。何か有害なものを口にした可能性がある場合は、すぐに動物病院に連絡しよう。

てんかんの犬との暮らしで心がけたいこと
てんかんを持つ愛犬と暮らすうえで、飼い主として心がけておきたいことをまとめたよ。
- 発作記録ノートをつける:日付、時刻、発作の長さ、発作の種類(全般性か焦点性か)、発作前後の様子を記録する。獣医師が薬の調整を判断する際に非常に役立つんだ
- 家族全員で対応を共有する:発作時の対処法を家族全員が知っておくことが大切。かかりつけ動物病院の緊急連絡先も共有しておこう
- 発作のトリガーを把握する:花火、雷、強い光、過度の興奮など、発作の引き金になりやすいものを把握して避けるようにする
- 定期通院を怠らない:薬の効果を確認するために、3〜6カ月に1回の通院と血液検査が推奨される
- 前向きに向き合う:てんかんは長く付き合う病気だけど、適切な管理ができれば穏やかな日常を送れるんだ。発作を恐れすぎず、前向きに向き合おう
ソファやベッドへの上り下りが多い子なら、ペット用の階段やスロープを置いて段差を減らしておくと、ふらついたときの転落を避けやすくなるよ。
まとめ
犬のてんかんは適切な治療と飼い主のケアがあれば、愛犬との穏やかな日常を維持できる病気。発作を見かけたら慌てず安全を確保し、5分以上続く場合はすぐに動物病院へ連絡しよう。抗てんかん薬の投薬を忘れずに続けること、発作の記録をつけること、定期的な通院を怠らないことが大切だよ。費用面が心配な場合はペット保険の活用も検討してみてね。
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