「愛犬に手作りごはんを作ってあげたい」と思ったことはありませんか。でも実際に始めようとすると、栄養バランスや使ってはいけない食材のことが気になって、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
手作りごはんは、愛犬への愛情表現としてこれ以上ないものです。ドッグフードだけでは得られない新鮮な栄養素を摂れるメリットもあります。ただし、間違った知識で作ってしまうと、栄養不足や食中毒のリスクにもなりかねません。
この記事では、初心者の方でも安心して作れる犬の手作りごはんの基本と、簡単レシピ10選をご紹介します。正しい知識を身につけて、楽しく安全な手作りごはんライフを始めましょう。
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手作りごはんの前に知っておくべき基本
手作りごはん=メイン食?トッピング?
犬の手作りごはんには大きく2つのアプローチがあります。
1. 完全手作り食:ドッグフードを一切使わず、すべて手作りで賄う方法
2. トッピング食:ドッグフードをベースにして、手作りをトッピングする方法
初心者の方には断然トッピング食をおすすめします。ドッグフード(総合栄養食)がベースにあるため、栄養バランスの心配が少なくて済みます。まずはトッピングから始めて、慣れてきたら完全手作りに挑戦するという流れが安全ですよ。
ベースになるのは「総合栄養食」と表示のあるドッグフードです。パッケージの表示をチェックしてから選びましょう。
犬に必要な栄養バランス
犬の食事に必要な栄養素は主に5つです。
- タンパク質:筋肉や被毛の材料。全体の約30〜40%
- 脂質:エネルギー源、皮膚の健康。約10〜20%
- 炭水化物:エネルギー源。約30〜40%
- ビタミン・ミネラル:体の調子を整える
- 水分:十分な水を常に用意
手作りごはんの基本比率は、肉・魚:野菜:穀物 = 1:1:1(重量比)がひとつの目安になります。ただし大まかな目安なので、厳密にこだわりすぎなくても大丈夫です。
1日の給与量の目安
手作りごはんの場合、1日の食事量は体重の2〜3%が目安です(成犬の場合)。
例:体重5kgの犬 → 1日100〜150gの食事量
例:体重10kgの犬 → 1日200〜300gの食事量
あくまで目安なので、体重の増減を見ながら調整していきましょう。
手作りは目分量になりがちなので、1g単位で測れるスケールがあると量のブレを抑えられます。

犬に食べさせてはいけないNG食材
ここは絶対に覚えておいてほしい超重要ポイントです。以下の食材は犬にとって有害ですので、手作りごはんに使わないでください。
絶対NG(命に関わる)
- 玉ねぎ、長ねぎ、ニラ、ニンニク(ネギ類全般):赤血球を破壊して貧血を起こす
- チョコレート、ココア:テオブロミンが中毒を起こす
- ぶどう、レーズン:急性腎不全の原因に
- キシリトール:低血糖・肝障害を起こす
- マカダミアナッツ:中毒症状(嘔吐・ふらつきなど)
注意が必要な食材
- 生卵の白身:ビオチンの吸収を阻害する(加熱すればOK)
- イカ、タコ、エビ(生):消化しにくく、ビタミンB1を破壊する
- 牛乳:乳糖不耐症で下痢する子が多い(犬用ミルクならOK)
- アボカド:ペルシンが中毒を起こす可能性がある
- 塩分の多い食品:人間用の加工食品は塩分過多のため避ける
ミルクを使いたいときは、乳糖を調整してある犬用のものを選ぶと安心です。
犬に使えるおすすめ食材
タンパク質
鶏むね肉、鶏ささみ、鶏もも肉、豚ヒレ肉、牛赤身肉、馬肉、鹿肉、サーモン、タラ、まぐろ、卵(加熱)
野菜
にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、さつまいも、キャベツ、白菜、トマト(完熟・少量)、きゅうり、大根、ほうれん草(少量・茹でて)、小松菜
穀物・炭水化物
白米、玄米、うどん、じゃがいも、さつまいも、オートミール
その他
亜麻仁油、オリーブオイル(少量)、すりごま、きな粉、ヨーグルト(無糖・少量)

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簡単手作りごはんレシピ10選
レシピ1:基本の鶏ささみと野菜の煮込み
材料:鶏ささみ50g、にんじん20g、かぼちゃ20g、白米30g
作り方:(1)鶏ささみを一口大に切る。(2)にんじん・かぼちゃを小さく角切りにする。(3)すべてを鍋に入れて水で15分程度煮る。(4)炊いた白米と混ぜて完成。
ポイント:味付けは一切不要です。素材の味だけで犬は十分喜んでくれますよ。
レシピ2:サーモンと野菜のおじや
材料:サーモン(生食用)40g、小松菜15g、にんじん15g、ごはん30g、水150ml
作り方:(1)サーモンの骨を取り除き一口大にする。(2)小松菜・にんじんを細かく刻む。(3)鍋に水とごはんを入れて煮る。(4)サーモンと野菜を加えて5分煮る。(5)冷まして完成。
ポイント:サーモンはオメガ3脂肪酸が豊富で、皮膚・被毛の健康維持に効果的です。
レシピ3:豚ヒレ肉のポトフ風
材料:豚ヒレ肉50g、じゃがいも20g、にんじん20g、キャベツ15g
作り方:(1)豚ヒレ肉と野菜をすべて一口大に切る。(2)鍋に水を入れて全材料を20分煮込む。(3)柔らかくなったら冷まして完成。
ポイント:豚ヒレ肉はビタミンB1が豊富で低脂肪。疲労回復にも良い食材です。
レシピ4:鶏レバーのリゾット
材料:鶏レバー30g、ごはん30g、ブロッコリー15g、にんじん15g
作り方:(1)鶏レバーを水で血抜きし、細かく刻む。(2)ブロッコリー・にんじんも細かく刻む。(3)鍋にすべての材料と水を入れて煮る。(4)ごはんを加えてリゾット状にする。
ポイント:レバーは鉄分・ビタミンAが豊富ですが、ビタミンAの過剰摂取に注意して週1回程度にとどめましょう。
レシピ5:馬肉のユッケ風(生食用)
材料:馬肉(生食用)50g、きゅうり15g、すりごま小さじ1/2、亜麻仁油小さじ1/2
作り方:(1)馬肉を細かく刻む。(2)きゅうりを細かく角切りにする。(3)すべてを混ぜて、亜麻仁油をかけて完成。
ポイント:馬肉は低アレルゲン・高タンパク・低脂肪です。必ず生食用の新鮮なものを使ってください。

レシピ6:ささみとさつまいものスープ
材料:鶏ささみ40g、さつまいも30g、白菜15g、水200ml
作り方:(1)ささみを細かくほぐし、さつまいも・白菜を小さく切る。(2)鍋に水と材料を入れて、さつまいもが柔らかくなるまで煮る。(3)冷ましてスープごと器に盛って完成。
ポイント:水分たっぷりなので、普段あまり水を飲まない子に特におすすめです。
レシピ7:タラと大根のあっさり煮
材料:タラ(骨なし)40g、大根20g、にんじん15g、うどん30g
作り方:(1)タラの骨をしっかり取り除く。(2)大根・にんじんを薄くイチョウ切りにする。(3)うどんを短く切る。(4)鍋ですべてを煮る。(5)タラをほぐして完成。
ポイント:タラは低脂肪・高タンパクで消化にも優しい食材です。シニア犬にもおすすめですよ。
レシピ8:牛ひき肉とかぼちゃの炒め煮
材料:牛赤身ひき肉40g、かぼちゃ30g、ほうれん草10g(茹でたもの)、ごはん30g
作り方:(1)フライパンでひき肉を炒める(油は不要)。(2)かぼちゃを小さく切って加え、水を足して煮る。(3)柔らかくなったら茹でたほうれん草を加える。(4)ごはんと混ぜて完成。
ポイント:ほうれん草はシュウ酸があるため、必ず茹でてから使いましょう。量も少量にしてください。
レシピ9:鶏むね肉と野菜のミックス(作り置き向け)
材料:鶏むね肉100g、にんじん30g、キャベツ30g、かぼちゃ30g
作り方:(1)鶏むね肉を茹でてほぐす。(2)野菜をすべて細かく切って茹でる。(3)すべてを混ぜて、1食分ずつ小分けにして冷凍保存。
ポイント:まとめて作って冷凍しておくと、毎日の手間がかなり軽減されます。冷凍保存は2週間以内に使い切ること。ごはんは食べるときに足しましょう。
レシピ10:お誕生日スペシャル!ミートローフ
材料:鶏ひき肉100g、卵1個、にんじん20g、ブロッコリー15g、かぼちゃ20g
作り方:(1)野菜をすべて茹でて細かく刻む。(2)鶏ひき肉・卵・野菜を混ぜて形を整える。(3)オーブン180℃で25分焼く。(4)冷ましてからカットして完成。
ポイント:特別な日のごちそうに。上にかぼちゃペーストを塗ればケーキ風にもアレンジできます。
手作りごはんの注意点
完全手作り食は栄養バランスに注意
ドッグフード(総合栄養食)は、犬に必要な栄養素がすべて計算されて配合されています。完全手作り食に切り替える場合は、カルシウムやビタミンD、亜鉛などが不足しがちです。必要に応じてサプリメントでの補給も検討しましょう。
どの栄養素を足すべきかは犬の状態によって変わります。獣医師に相談のうえで選んでください。
味付けは不要
人間用の調味料(塩・醤油・味噌など)は一切使わないでください。犬にとっては素材の味だけで十分おいしいですし、塩分過多は腎臓に大きな負担をかけます。
骨は与えない
鶏の骨は加熱すると割れて鋭利になるため、誤飲すると消化管を傷つける危険があります。骨は絶対に取り除いてから調理してください。
アレルギーに注意
新しい食材を使うときは、少量ずつ試すのが基本です。下痢・嘔吐・痒みなどの症状が出たら、その食材は使わないようにしましょう。

参考:農林水産省 ペットフード安全法
参考:日本動物病院協会(JAHA)
参考:日本獣医学会
まとめ
犬の手作りごはんの基本をおさらいしましょう。
- 初心者はドッグフード+トッピングからスタート
- 肉:野菜:穀物 = 1:1:1が基本の比率
- NG食材(ネギ類・チョコ・ぶどう等)は絶対厳守
- 味付けは一切不要
- 1日の量は体重の2〜3%が目安
- 新しい食材は少量ずつ試す
- 作り置きは冷凍で2週間以内に使い切る
- 完全手作りにする場合はサプリで栄養補助も検討
手作りごはんは、愛犬との絆を深める素敵な時間です。嬉しそうにガツガツ食べてくれる姿を見ると、作った甲斐があったと心から感じられます。まずは簡単なレシピから、気軽に始めてみてくださいね。
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